高次脳機能障害と仕事の話【症状・就職・対策】 | 就労移行ITスクール

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高次脳機能障害と仕事の話【症状・就職・対策】

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「高次脳機能障害」って聞いたことありますか?

 

耳にしたことがない方もいるかもしれません。

このサイトを見ている人の中には、当事者の方や、そのご家族がいるかもしれません。

 

「高次脳機能障害でも働けるのだろうか?」

そんな不安を抱いてこのブログにたどり着いた方もいるかもしれません。

 

この記事では、症状についての紹介とともに、高次脳機能障害の方の仕事(就職・復職)について考えてみましょう!

 

 

 

 

高次脳機能障害って何?

脳血管障害(脳梗塞や脳出血)や、脳外傷などの脳損傷により、身体機能障害だけではなく、精神機能障害が生じます。この精神機能障害を高次脳機能障害と呼んでいます。

 

難しい言葉を並べましたが、脳に損傷を受けることで、精神の機能が低下したり損傷することにより、日常生活や社会復帰に困難をきたすような状態になります。

“脳損傷の後遺症”というと、私たちは身体的麻痺などの身体機能の障害をイメージしがちです。

なので、身体的な後遺症がないと「今までと変わらず生活が出来る」と周囲も思ってしまうのですが、実は精神機能の障害がみられることもあるのです。

 

 

 

 

高次脳機能障害の症状

高次脳機能障害に見られる症状を紹介します。

高次脳機能障害の症状には、大きく分けて3つの分類「全般的障害・一般精神障害・部分的障害」があります。

全般的障害は、意識障害や認知症。

一般精神障害は、意欲障害や、注意障害、記憶障害。

部分的障害は、失語症や失行症、失認症。

主要な症状をご紹介します。

 

 

失語症

「聴く」「話す」「読む」「書く」といった、言語の理解と表出に障害をきたした状態。

 

★日常生活での困難

・字を見ても読めないことがある。

・人の話を聞いても理解できないことがある。

・数字がわからないことがある。

 

 

 

失行症

手や足を動かすことができ、何を行うべきか頭で分かっているにもかかわらず、目的に応じた動作ができない状態。

 

★日常生活での困難

・服を上手く着られない。

・モノを踏み立てたり、絵を描くことができない。

・じゃんけんなどの動作がうまくできない。

 

 

失認症

外界の情報を取り入れる感覚器官自体(視力・聴力など)には問題がないが、その入手した情報の処理過程に問題がある状態。

 

★日常生活での困難

・人の顔がわからない。

・色の区別ができない。

・左側に置いてある食べ物を食べ残す。

・歩行の際に左側の障害物に気付かずぶつかる。

 

 

注意障害

意識ははっきりしているのに、集中が困難で外部刺激の影響を受けやすい。

 

★日常生活での困難

・目的物を見つけられない。

・作業ミスが多い、ミスを見つけられない。

・作業が遅々として進まない。

・同時に複数の作業をこなすことが難しい。

 

 

記憶障害

記憶とは経験を貯蔵し、必要に応じてそれを取り出す操作です。その過程は記銘・保持・再生に分類されますが、この工程の何処かに問題がある場合を記憶障害といいます。

 

★日常生活での困難

・新しいことを覚えることが困難。

・日々の生活に連続性が感じられなく不安になる。

・目的地に着くまで要件を覚えていられない。

・会話の途中で話題を忘れる。

・スケジュールが管理できない。

 

 

遂行機能障害

人が自立し、目的に沿って自律的に行動する能力におきる障害です。

 

★日常生活での困難

・物事の優先順位が決められない。

・計画性がなく、行き当たりばったりに行動してしまう。

・作業の効率化に向けた工夫ができない。

・結果の見通しを立てるのが難しい。

・物事のポイントをまとめるのが苦手。

 

 

情緒・行動障害

周囲への無関心・無為・無欲など発動性の低下、情動体験の平板化・貧困化や、情緒不安定など精神心理的な症状や感情表出での問題が見られる。

 

★日常生活での困難

・家で何もせずゴロゴロしている。

・会話の中で、相手の気持ちを察することが難しい。

・身だしなみや生活リズムの維持に無頓着。

・些細な事で笑う、無く、怒る。

・大事なことに関して深刻味に欠ける。

 

 

自己認識力低下

現在の自分についての理解ができず、自己能力の過大視や、回復に関しての楽観という症状が見られる。

 

★日常生活での困難

・自分は全く健常だと思っていたり、自分の障害について認識できていない。

・自分の能力以上の仕事を引き受けてしまう。

・仕事や人間関係の失敗に対する改善の必要性を実感しにくい。

・言動や行動を周囲に指摘されても、素直に受け入れられない。

 

 

 

 

高次脳機能障害の仕事を考える

高次脳機能障害の方の一番大きな困りごとは、外見的に症状が見えないことや、高次脳機能障害に対しての理解が進んでいないことです。

 

自分の症状を伝えようとしても、「そんなの誰にでもある」と言われてしまい、誤解を生みやすいことがあります。

 

しかし、しっかりと準備をしたり、支援を受ければ、仕事をすることは十分に可能です。

仕事に向かうために必要な事ををまとめるてみましょう。

 

① 本人の障害自覚

② 周囲の障害理解

③ 訓練・環境整備

 

 

 

 

高次脳機能障害、仕事での困り事

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仕事の場面をイメージした時、どんな悩みが予想されるのかをご紹介します。

ただし、特性は人それぞれですし、個別性がとても高いものですので、すべての人に当てはまるわけではないことも忘れないでください!

 

仕事で考えられる困りごと

・新しい作業の工程が覚えられなかったりと、習得に時間がかかる。

・口頭のみでの指示は理解しにくい。

・接客や電話対応などの臨機応変な対応が苦手。

・同時に複数の作業をこなすことができない。

・本人は気づいていないが疲れやすい。

・場の空気が読めず、職場でのコミュニケーションが難しい。

・作業が遅い。

 

 

 

 

高次脳機能障害の仕事のポイント

 

・スケジュール帳やメモリーノートの活用

毎日の行動や仕事のメモを細かく書くことで、視覚的に把握することが出来ます。

 

・仕事を行うための工夫をする

作業マニュアルの作成を支援者さんと一緒に行ったり、仕事のデスクに掲示物を貼って手順を忘れないようにするなど、自分の仕事を行う工夫をすることが大事です。

また、指示を一つずつ行ってもらったり、紙に書いてもらったりといった配慮を企業と相談していくことも重要です。

 

・疲労のマネージメントをする

疲れに気づかす、体調を崩してしまう例も少なくありません。

自分のキャパシティを知り、疲れを溜めないようにするのが大事です。休憩をこまめにとる時間を決めたり、仕事を受けすぎないようにしましょう。

 

・コミュニケーション

職場内でのコミュニケーションに不安を感じては、仕事は長続きしません。

定期的に面談を行ってもらえる環境や、職場での人間関係構築をサポートしてくれる支援を受けることも大事です。

何よりも、一人で悩んでしまうのはよくありません。次の項目で書きますが、相談できる場所や人が居ることを忘れないでくださいね。

 

 

 

 

 

仕事の相談ができる場所

高次脳機能障害は、ひとりひとり現れる症状が異なります。

また、初めて就職をする場合や、職場への復帰、再就職など、人によって状況は様々。

「働きたい」という気持ちは大きいと思いますが、症状が出る前とは自分の状態が違うため、焦ると安定して働けない場合もあります。

就労を目指す人を支援するサービスは有りますので、必要に応じて利用して安定的な就労を目指しましょう♪

 

 

ハローワーク・障害者の人材紹介

職業の相談にのり、職業の紹介を行ってくれる場所です。

ハローワークだけでなく、民間の人材紹介会社にも障害者求人を専門に行っているところもありますが、しっかりと特性を聞いてくれる場所を選ぶと良いでしょう。

また、職業の紹介だけでなく、必要に応じて訓練施設や、相談場所を紹介してくれたりします。

 

 

地域障害者職業センター

地域障害者職業センターは都道府県に一か所以上あり、障害者手帳の有無を問わず、障害のある方を対象に、就職・復職に向けての相談、職業能力等の評価、就職前の支援、就職後の職場適応のための援助などのサービスを提供しています。

 

 

障害者就業・生活センター

障害のある方の就労支援と、企業への雇用支援を行っている場所です。

 

 

障害者職業能力開発校

専門スキルなどを身に付ける、障害者の職業能力開発校。

ハローワークでも相談ができます。

 

就労移行支援事業所

企業での一般就労を目指す方に、それぞれにあった訓練を行う障害福祉サービス事業です。

事業所によって様々な特徴があり、就職前の訓練から、就職活動、就職後の定着の支援を行っています。

ルーツも、この就労移行支援事業という事業体です。

就労移行支援事業所の選び方はこちら

 

 

 

 

いかがでしたか?

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いかがでしたでしょうか?

「高次脳機能障害」という言葉は聞いたことは無くても、その原因となる脳梗塞や脳内出血などは聞いたことがあるのではないでしょうか?

また、高次脳機能障害の4割の原因は脳外傷です。

交通事故の後遺症などでも起こるものです。

本人が一人で悩まず相談することは、もちろん大事です。

また、周囲の方々も相談できる場所があることは決して忘れないで下さいね。

 

 

 

 

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